昔々、あるところに
無双竜機ボルバルザーク
というカードがあったそうな。
(この一言で七孔噴血しながら頭を七分に割る者はいるがさておき)
正直このカードは、当時は洒落にならないほど強かったのだ。
デュエルマスターズを護ろうとこういう活動が日本では起きたが
(この運動があったからこそ半年で禁止になったそうだが)
アメリカではこのカードが2年暴れ続け、結果デュエルマスターズが一時期つぶれたそうである。
さて、どういう効果かというと
こういう効果である(リンク先には更なる惨事が記されている)。
無双竜機ボルバルザーク VR 火/自然文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/アース・ドラゴン 6000
スピードアタッカー W・ブレイカー
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、他のパワー6000のクリーチャーをすべて破壊する。
その後、このターンの後にもう一度自分のターンを行う。
そのターンの終わりに、自分はゲームに負ける。
基本の能力だけ見れば相応の能力ではあるが
問題はこのカードの持つ効果。
「その後、このターンの後にもう一度自分のターンを行う。」
なんにせよこの効果の基準がマジック・ザ・ギャザリングに登場するパワー9の1枚
Time Walkとほぼ同じなのである。
パワー9:禁止カードをはるかに超えたパワー(圧倒的な力)を持つ9枚。筆頭は後に紹介する
その能力に「そのターンの終わりに、自分はゲームに負ける。」というデメリットを加えたカードが
最後の賭けというカードなのだ。
そしてこのデメリットを埋めるかのように
「他のパワー6000のクリーチャーをすべて破壊する。」という文言。
これはまさに
神の怒りの効果を限定化したようなものなのである。
(デュエルマスターズには追放領域は存在しない)
ここまで見ればパワー9にメリットとデメリットを1つずつ加えて…のように見えるが
実はカードのメリットはあと2つ隠れている。
実はこのカードの効果は全て「このクリーチャーをバトルゾーンに出した時」に発動する効果なのである。
そしてボルバルザーク登場当時、デュエルマスターズには
「相手のターン中に
相手クリーチャーが場に出ることを
能動的に無効にする
『システムそのものが存在していない』」
のである。
(現在は場に出たときに発動する効果を止めるカードは2枚ほど存在している)
手札からでもデッキからでも墓地からでも以下略、
どこから場に出ても発動し、しかもそれを止める術は存在しない。
つまり
「このクリーチャーをバトルゾーンに出した時=この効果はスタックできない。」
とほぼ同じ文言なのである!!
これによりパワー9にメリット2つ、デメリット1つ持ったカードとして
Black Lotusに並ぶのである。
が…
実はボルバルザークにはもうひとつの重大なメリットがある。
それは…
このカードはクリーチャーであり、
相手に攻撃を行うことが出来て
止めまで刺すことが出来るカードなのである。
( °Д°)…は?
と思うだろう。しかしこの特徴、
上で語ったパワー9と呼ばれるほどの力を持ったカード全てが出来ない芸当なのである!!
(((((;°Д°)))))ナ、ナンダッテー!?
詳細はこちら
つまり最終的には
「パワー9にデメリット1つとメリット3つを詰め込んだ、Black Lotusの序列を上回るほどの超強力カード」
だったと言えるのである!!
しかし現在でこそ
・ハヤブサマルにブロックされて事故死
・「ノーン!!!」と相手が叫べば場に出たときの効果が消え、単なるデカブツになる
他もろもろ対処方法があるが(主にブロッカー系統)、当時はこれが本当に暴れまわっていたのだそうで。